令和5年度より、JSPS研究拠点形成事業「東南アジアmNGS診断拠点の形成」がスタートしました。

研究概要

mNGSは検体に含まれる核酸の網羅的解析により病原体のDNAあるいはRNAを検出する方法で、理論上全ての病原体が単一の方法で診断可能になる他、これまで顧みられることのなかった不明熱の原因病原体や新規病原体の特定も可能になるため、将来、標準的な感染症診断法の1つとして利用されることが期待されています。しかしながら、核酸精製とライブラリー構築が費用的なボトルネックとなり、臨床応用が進んでいないのが現状です。

そこで、本事業では、北海道大学人獣共通感染症国際共同研究所で低コストなライブラリー構築系を開発し、タイ国立衛生研究所、マヒドン大学熱帯医学部、ベトナム国立衛生疫学研究所、バングラディシュEvercare病院ダッカと共有し、臨床検体を用いた評価を進めることで、東南アジア各国におけるmNGS診断拠点のネットワーク確立を目指しています。